名人に教わってあんパン作りにチャレンジ!(前編)

大量にいただける食材の活用方法を上士幌町の皆さんから紹介してもらうということで始まったレシピ企画。次なるレシピを求めてたどり着いたのが、料理上手と有名な、千葉与四郎副町長の奥様、正恵さんです。

WRITER
宮部 純香
上士幌町で生まれ、高校まで上士幌で過ごした編集サポートメンバー。小さい頃からお世話になった上士幌を新しい視点で見てみたいと取材を進めています。
あんこを使った料理を教えてください
今回教えていただくことになったのは“あんパン作り”。第1回でたくさんのあんこができたので、あんこを使ったレシピを教えてください!と相談したところ、千葉さんのご提案であんパン作りを教えていただくことに。
正恵さんは習い事をいくつもされていたようで、なかでもパン作りは長かったと伺いました。これまで作った経験のある数々のパンのレシピが初級編から上級編まで、たっぷりファイリングされていました。その中でもあんパンは初級なのだとか。いやでも、なんだか想像しただけで、難しそう…。初心者の私たちにもできるのでしょうか。

まずは生地作りから
ご自宅に入らせていただくと、テーブルの上にはすでに材料が準備されていました。
本日のあんパン作りの材料はこちらです!
【今回使用した材料(16個分)】
・小麦粉 400g
・卵 60g
・イースト10g
・ショートニング 60g
・スキムミルク 8g
・あんこ 800g
・食塩 6g
・砂糖 60g
・ぬるま湯(40℃)200g
・ケシの実 適量
・照りたまご 適量


まずは手を洗ってもらって、さっそく始めようかな。パンをこねるのに、“手ごね”と“機械”があるんだけど、どっちにする?

手ごねがいいです!手の温もりを入れたいです!

そう?大変だけどいい?

やります!手ごねの方が美味しく食べられそうですし!

じゃあ、手ごねにしよう!まず大きめのボウルに、小麦粉(400g)とイースト(10g)が入っているから混ぜてもらっていいかな?これで、16個のパンができるんだよ。

ゴムベラで全体が混ざるようにサクサクと混ぜます。

混ざったかな。そうしたら、スキムミルク(8g)と塩(6g)を加えてさらに混ぜてください。

ガシガシガシ。混ぜるときにボウルから材料がこぼれてしまわないように注意!

混ざったら、真ん中をあけて、そこに砂糖(60g)を入れてくれるかな。そして、この40℃にしてあるぬるま湯を“半分(100g)”入れてね。そして、“砂糖だけ”混ぜる。粉はまぜないよ。

どうして真ん中をあけるんですか?

それはね、砂糖を先に溶かしたいからだよ。



そこに、卵(全卵60g)と残りの水(100g)を入れて混ぜてね。ある程度混ざったら、ボウルから出して手のひらにショートニングを少し付けて、生地を上下に動かしてこねる。ぐいっぐいっと。


あ、これけっこう、油がベトベトして、手にくっつく。難しい…。

手ごねって大変だよね。こねるにはコツがあって、こう、手をね、左右別々に上下に動かして、ぐっぐっ、ってやるといいかな。

めちゃくちゃやりやすくなりました。

ひたすらコネコネ…悪戦苦闘しながら10分経過…。

ショートニングって原料は何なんですか?代用する場合は?

無塩バターでいいと思うな。ほかのパンのレシピを見ても、ショートニングかバターだから。


さぁ、ななちゃんがこねてくれていい感じになったね。

ね、いい感じですよね。すごいもちもちです。おもちみたいな感触でもうすでに美味しそう!

じゃあ、折りたたんでもらおうかな。こねた生地の両端を内側にパタンパタンと折りたたんでもらっていいかな?

ご主人登場!菊練りを披露

このあとは、菊練りをするんだけど、難しいから今回は省こう(笑)。

ん?菊練りするのか。蕎麦ではやるけどね。

与四郎さんは、蕎麦作りしているの。

そうなんですか!?ぜひ、見せていただきたいです!
ここでお買い物に出られていた正恵さんのご主人・与四郎さんが帰宅。蕎麦打ちをされているそうなので、急遽、菊練りを見せていただくことに。


これは柔らかいから難しいな。本当はね、こう、菊の花みたいにくっくって跡がつくんだけど…。



手つきがプロみたいですね。

ね、さすが。

すごいってさ、お父さん、良かったね(笑)。そしたら、これをまず一次発酵させるね。30℃くらいのところに、40分間。今は発酵させる機械を使うんだけど、昔は発泡スチロールを使っていたの。ボウルに入れた生地をラップして、発泡スチロールの中に入れて、そこに熱めのお湯が入った湯呑を一緒に入れるの。その中を30℃ぐらいを保てるように生地に温度計を刺しておいて管理するんだけど、これがものすごく手間がかかるから、今は機械なんだけどね。
ショートニングや機械を持っていない人のことも考えて、別の方法も教えてくださる正恵さん。
発酵を待つ間にあんこの準備

発酵を待っている間に、持ってきてくれたあんこの準備をしようか。パンの中に入れられるように丸めるからね。


1個の大きさは、レシピに50gって書いてあるね。全部で16個あればいいんだね…ねえ見て、私1回で50gにできるようになった。

すごいですね。職人(笑)。



こんな感じでいいでしょうか?

上手上手!


今度は生地を成形しよう。これも、1つ50gだね。まずは、発酵させておいた生地をコッペパンのような形にして、縦半分に切って、


この切ったところに線が入っているでしょ。この線と線の間を縦に切っていくよ。



1本になった生地を、50gにカットして、丸めるからね。これを、ぱたんぱたんと2回半分に折って、



手で包み込んで、テーブルでこすりながらクルクル回して、丸くしてね。



こんな感じですか?

もう少し力を入れて、そうそう、上手。できたのはここに並べて、ベンチタイムといってここからまた15分寝かせるからね。



ここで、副町長にお茶を淹れていただいて15分間のティータイム。
と、いうことで前編はここまでです。後編はいよいよあんこを包んでパンを焼きます!どんな出来になるのか、お楽しみに!