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かみしほろの文化

酪農を知ろう!サンクローバー牧場見学【前編】〜1億5000万円!?「酪農界のメリーゴーランド」に迫る牧場探検〜

2021.1.4
MYMICHI仕事苅谷美紅見学農業

上士幌町の人気観光地、ナイタイ高原牧場は日本一広い公共牧場として知られていますが、上士幌にはどれだけの牛がいるか知っていますか?

なんと、約4万頭です。人口約5,000人の上士幌、町の産業を酪農が支えているといっても過言ではありません。その酪農を知るべく、牧場見学に行ってきたのですが、『酪農界のメリーゴーランド』!? 牧場の働き手を支える巨大装置と、そんなお仕事が!? 『牛の爪を切る削蹄師』の仕事に興味津々。

今回は牧場探検前編。11月13日にお邪魔した、上士幌にある牧場サンクローバーのあの牛舎、この牛舎、牧場の様子を写真たっぷりでお見せしちゃいます。それでは、行ってみましょう!


WRITER

苅谷 美紅 (かりや みく)

MY MICHI2期生。東京でのテレビの仕事に疲れた元AD。8ヶ月住んだブラジルの赤褐色の夕日に気付かされた、故郷 北海道の美しさ。当たり前な風景が特別であると気づけるよう、北海道色豊かな上士幌町の魅力をお伝えします。


案内してくれたのは、「株式会社サンクローバー」の社長 菅原達夫さん。

サンクローバーでは毎日約1,000頭もの牛からミルクを絞っています。いったいそんな数、どうやって搾乳するのでしょうか。

牧場に入る前に、まずは、靴の上から白いカバーを履きます。これは、牧場に菌を持ち込まない、そして持ち出さないためなのだそうです。

これでばっちりですね! というわけで、最初に案内してもらったのはここ。

仔牛がたくさんいる、育成牛舎です。

サンクローバーでは1カ月になんと80~90頭ものお産があるそうです。この日は、前日の夕方に生まれた仔牛も見ることができました。

前日夕方に生まれた仔牛

この牛は顔が黒。頭のてっぺんだけが白いですよね。白と黒の柄は生まれ持った個性。1頭として同じ柄の牛は存在しません。生まれたときから、成長する過程で変わることもないのだそうです。

それぞれの部屋の上には、仔牛1頭1頭の情報が書き込まれています。

令和2年10月12日生まれの女の子。ここにいるのはメスの牛ばかりです。では、オスが生まれた場合どうなるのでしょうか。

菅原さん

1週間かそこらで別の場所に送る。かわいそうだけど、オスは肉牛になるんだよ。

しかし、今は、メスばかりが生まれる、なんて技術もあるのだそうです。

そんな話をよそに、後ろでは仔牛の撮影会が行われていました。みんな可愛い仔牛たちにメロメロです。ちなみに、生まれたばかりの仔牛に限らず、ちらほらと服を着ている仔牛がいます。

特に、体が弱い子に寒さ対策で服を着せているのだそうです。北海道の冬が寒いのは、牛にとっても同じなのですね。しばし、可愛い仔牛たちの癒しタイムです。

さて、仔牛がいるということは、お産を控える牛たちもいます。

こちらは、乾乳舍。分娩に備えて、約60日間搾乳しない期間を乾乳期間と言います。

菅原さんによると、13カ月周期でのお産が理想とのことですが、10カ月の妊娠期間、出産、そして3カ月の休息を経て、2度目、3度目と妊娠・出産・休息を繰り返すそうです。その10カ月の妊娠期間のうち、お産前の約60日、2カ月間をこの牛舎で暮らすということになります。

写真の右側、手前と奥で藁が敷かれているところ、敷かれていないところと、分かれているここが分娩房です。

奥の藁でフカフカになっているところは、牛たちの寝床。そして、この藁の上でお産をします。ここにいるのは乾乳期間の中でも間も無く出産をする牛たちです。

24カ月で初産、その後全部で3回ほど出産するそうですが、出産をしないとミルクは出ません。搾乳をするためには、必ずお産をしなければならないのですね。

ちなみに、1日に10頭のお産があることも。同時にお産があると、どの牛からどの仔が生まれたか、わからなくなってしまうなんてこともあるそうです。そんなときは、DNA検査で親子の判別をするのだそう。

さて、こちらにはたくさんの牛がいます。

この牛たち、ゲートが開くと同時に、勢いよくどこかへ向かっていきました。

まるでディズニーランドのゲートオープン。早歩きで、一斉に出ていきます。いったいどこへ向かっていくのでしょうか。

行き着いたのは、

もしかして、これが噂の『酪農界のメリーゴーランド』への待機列でしょうか。行列の先には、

ゆっくりと回転する巨大装置が!

これこそが、『酪農界のメリーゴーランド』ロータリーパーラーです。なんと、この装置1億5,000万円だとか! 一度に40頭以上の牛を乗せ、搾乳を行うことができます。

サンクローバーでは朝と夕方の1日2回このロータリーパーラーを使って搾乳を行っています。毎日1,000頭もの牛のミルクを絞る秘密はこれだったのですね。

これのすごいところは、牛が自ら歩いてレーンに入っていき、終わるとバックして出ていくところ。そして、バックして出てきた牛が、大きな体を切り返して自分の牛舎に戻っていく様子は、「偉いね~!」と思わずよしよししてしまいそうな愛おしさがありました。

もう少し、近づいてみましょう。

どーん! と目の前に並ぶ牛のお尻。迫力があります。ここにいる牛たちはだいたい3歳~4歳前後。1頭平均1日32キロものお乳を絞ります。

こうやって並ぶと気になってしまったおっぱいの大きさ。右の牛のおっぱい、なぜこんなに大きいのでしょうか。

これは、年齢の差。右の牛は高齢で、おっぱいが垂れてしまっているのだそうです。歳を重ねた証ですね。

ロータリーパーラーで働く従業員の中には、外国籍の研修生もいます。サンクローバーでは35人中13~14人がベトナム・中国からの実習生です。

菅原さん

自分の国に帰って行った実習生が、サンクローバーは良かったよと話してくれるので、そのつながりで毎年いい人が来てくれるんだよ。

ロータリーパーラーでの搾乳は主に4つのポジションがあります。

搾乳ポジション

①手で乳を絞り、乳房炎など病気の症状がないかの確認作業
②おっぱいの消毒作業
③その消毒液を洗い流す作業
④搾乳機を取り付ける作業

搾乳が終了すると自動で搾乳器が外れますが、搾乳が終わっていない場合はそのまま2周目に突入します。

苅谷

この機械があるから1,000頭もの搾乳をできるのですね。

菅原さん

そのくらい搾乳しないと機械の金額にそぐわないからね。

高額な機械を導入するということは、それだけ、売上を上げなければなりません。菅原さんの言葉が、「牛の数ありきの機械導入」ではなく、「機械の導入あっての牛の数」だということに、高額機械導入のリスク、大変さを垣間見た気がしました。

もともと、サンクローバーは後継者がいない、家族経営の限界など、労働環境改善のために合意した5つの牧場が共同経営しています。

会社を設立した2015年から昨年2019年まで、成牛は790頭から1,055頭に、育成牛は383頭から693頭まで拡大しました。生乳出荷量も、大幅に増えています。

しかし、5年目の若い会社でありながら、構成員の年代が高いことは大きな問題のようです。若い世代が今後の酪農業界を支えていけるよう、次の世代の担い手を育てる必要があります。

当たり前にスーパーに売られている牛乳も、このような酪農の業界で働く皆さんがいるからこそあるものです。この記事のように、酪農の仕事を間近で見て、伝えることが、少しでも多くの人の酪農への興味につながるといいなと思います。

菅原さん、ありがとうございました。

と、ここで終わりではありません!

酪農を知ろう!サンクローバー牧場見学【後編】に続きます!

牛の爪を切る削蹄師さんのお仕事の様子をお伝えしますよ! 皆さんは牛の爪を切るところ、見たことがありますか?

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