上士幌ホロロジー上士幌ホロロジー

上士幌ホロロジー公式Instagram 上士幌ホロロジー公式twitter 上士幌ホロロジー公式Facebook
検索
メニュー
今日のかみしほろ
4.30(日)
12℃
  • ホーム
  • 上士幌ホロロジーについて
  • かみしほろの暮らし
  • かみしほろの文化
  • かみしほろの遊び
  • スマホロ通信
  • まちの広報
  • メンバー募集
  • お問い合わせ
  • メニュー
  • ホーム
  • ABOUT
  • かみしほろの暮らし
  • かみしほろの文化
  • かみしほろの遊び
  • スマホロ通信
  • まちの広報
  • メンバー募集
  • CONTACT
     

かみしほろの文化

幻の橋「タウシュベツ川橋梁」早朝ツアーに参加

2020.12.14
JICA訓練生廃線糠平観光

北海道上士幌町にある人工ダム湖・糠平湖。この地で冬から夏までの間のみ姿を現すのが「タウシュベツ川橋梁」です。見える時期が限られることで「幻の橋」とも呼ばれるこの橋を一目見ようと、ひがし大雪自然ガイドセンター主催の早朝タウシュベツ橋ツアーに参加しました! 


WRITER

瀬谷 友啓

JICA訓練生。栃木県出身。自然溢れる北の大地で景色を楽しみ、人と話し、美味しいものを食べる。様々な機会に触れて、町の魅力を感じて自分の言葉で伝えることができたらいいなと思っています。


INFO

タウシュベツ川橋梁

1939年(昭和14年)に、JRの前身である国鉄時代に士幌路線の開通(帯広・十勝三股)にあわせて作られた鉄道橋で、1937年(昭和12年)に完成したコンクリート製のアーチ型の橋梁。長さ130メートル、11 連のアーチが湖面に映る優美な姿から“めがね橋”の愛称で知られています。ダムの水位が上がる6月ごろから湖に沈み始め、10 月ごろには水没。結氷後、12~1月ごろに再び姿を見せ始めるため、「幻の橋」とも呼ばれます。1959 年(昭和34年)、北海道総合計画で糠平ダムが建設され、清水谷~幌加間の路線位置が変更。そのため旧糠平駅、旧糠平小学校などとともに旧路線部分も糠平湖に沈むことになり「タウシュベツ川橋梁」が生まれました。

ツアースタート!

朝6時15分開始の早朝ツアーに参加するため、朝5時に目を覚ましました。10月初め、上士幌町の最低気温は1度。滅多にマイナスにならない場所に住んでいる私の感覚だと、最低気温1度はもっとも寒い真冬と同じ気温です。

辺りは暗く、布団から出るのも億劫な日々が続いています。でも、今日はタウシュベツ川橋梁を観ることができる楽しみで、すぐに目を覚ますことができました。

上士幌町内から車で20分。集合場所のひがし大雪自然ガイドセンターに到着し、長靴に履き替えツアーの準備が完了しました。 

準備を終え車に乗ってタウシュベツ川橋梁を目指しました。向かう道中でシカに遭遇。糠平では当たり前のように人の住む世界と同じ所にシカがいます。夜になると頻繁に町中に現われ、人よりもシカを多く見かけることもあるそうです。

ツアーではタウシュベツ展望台からさらに山奥の方まで入り、橋の真下にまでいくことができます。駐車場から少し歩みを進めていくと、辺りは色づいており、湖に生える植物も秋色に変わっていました。

ここは秋になると、一面が湖となる場所。今年は雪や雨が少なかった影響でまだまだ湖面に水が溜まっていないそうです。

また湖底の地で目についたのは、無数に残る切り株の姿でした。ダムを造る際に切り倒され、何十年と自然の猛威にさらされているにも関わらず、その姿は切り倒された当時のまま。時の流れを感じさせず、その地にとどまっていたのです。

「コンクリート橋の見るも無惨な姿を嘲笑っているようだった」

同じツアーに参加した訓練生メンバーの一人は、切り株を見てそんな言葉を残していました。

切り株に目を奪われながらも、歩き進めてまもなくタウシュベツ川橋梁に到着。このタウシュベツ川橋梁は当時、鉄道橋として使われていましたが、糠平ダムの完成と共に放棄され、65年の月日が経過しているのです。

タウシュベツ川橋梁が古代ローマの建築物のように劣化が進んでいるのには理由があります。それはこのタウシュベツ川橋梁が湖面に沈むこと。

毎年、秋頃には湖面に沈み、約半年ほどを水の中で過ごすのです。さらに、この地は真冬にもなるとマイナス20℃〜30℃にもなる寒冷地。糠平湖は完全結氷し、橋は厚さ 7cm の氷を被った湖に覆われるそう。

冬には発電に伴う放水で日に20cmほど放水されるのですが、水位が下がると同時に湖面を覆う氷が橋とぶつかり橋の表面を削り取りながら下がっていきます。

また、コンクリートに浸み込んだ水は内部で凍てつき膨張し、橋は内と外の両方から凍結 の害にさらされます。これらの要因が、橋の劣化の進行を通常の建造物より早くさせるのです。

同じ時間が経過しているにも関わらず、どんどん劣化していくタウシュベツ川橋梁姿と変わらない切り株。なんだか考えさせられる時間を過ごすことになりました。

ツアーに参加して 

タウシュベツ川橋梁が建設当時の姿のアーチ橋として、形をとどめていられる時間はあとどれくらい残されているのでしょうか。

北海道といえば大自然をイメージしていました。ここタウシュベツ川橋梁がある大雪山国立公園はまさにその大自然が感じられる地です。しかし、白と黒が反対色であるように、ここには雄大な自然と人々の生活という交わりがたい二色が混在する不思議な場所があり、それがこの糠平であると実感しました。

林業とそれらや物資の運搬などで人々の生活を支えたタウシュベツ川橋梁。1年、あるいは10年先に朽ち果ててしまうのかは誰にも分かりません。

私は、写真では伝わらないタウシュベツ川橋梁の表情を見ることによって、自然と人間の営みの関係性について考えを正されることになりました。

自然の力は雄大です。硬く崩れないであろうと思っていたコンクリートと、簡単に朽ち果ててしまいそうな切り株の存在。対極に近い存在と思っていたものが自然の力の前ではその概念が意味を成さないこともあるのだということを目の前で見せつけられました。

ある一つのコンクリートが人間の限りある命と照らし合わされ、結末の見える姿に向かって行く不思議な橋の様子が、どこか自分事のように感じられたのでした。

  • 前の記事

    三国峠を自転車で下ると人生のヒントが見えてきた

    上士幌町の中でも広大な平野の中心地とは対照的に、町北部の緑の山々に囲まれた山間部にある三国峠。北海道の国道の中で一番標高の高い峠(標高1,139m)であり、日本の国立公園の中で最も広い、歴史ある大雪山国立公園にあります。 […]

  • 次の記事

    切って切ってまだ切って、薬草選別作業

    2020年11月から開始された「MY MICHIプロジェクト」では、5名の20代の男女が十勝外から集まり、1カ月間を上士幌で過ごしています。滞在プログラムの中には上士幌の暮らしや仕事を見学、体験するものが含まれており、上 […]

記事一覧に戻る
上士幌ホロロジー公式twitter 上士幌ホロロジー公式Facebook 上士幌ホロロジー公式LINE

RANKING

人気の記事をピックアップ!

1
文化 2021.3.5

上士幌の素晴らしき廃線跡巡り 美しいアーチ橋見学&幻の鉄道・拓鉄を探る!【士幌線篇】

上士幌町の見どころの一つで旅行者を惹きつけているのが、今も残っている国鉄士幌線の廃線跡。特に、鉄道ファンにとっては日本の数ある廃線跡の中でもかなり有名な存在です。しかし、「タウシュベツ川橋梁は知っているけれど、ほかにはど […]

2
暮らし 2021.2.10

農家に嫁いだママたちのホンネ〜農家のママさん座談会〜

上士幌町に広がる十勝らしい畑の景色。皆さんは農家の生活にどんなイメージを持っていますか?今回は、結婚を機に上士幌で生活している3人のママ友さんに集まっていただき、初めて上士幌に来たときの気持ちや町での子育て、農家の奥さん […]

3
酪農家がラーメン!?夢中で作るラーメンは人を集める!!
暮らし 2020.12.14

酪農家がラーメン屋をやる理由とは?夢中で作るラーメンは人を集める!!【前編】

上士幌で新しいことに取り組んでいる人はいないかと調べていると、「赤い服を着た…」「リーゼントの…」というたくさんの声が。その方は上士幌で育ち、酪農を生業とする矢戸宏和さん。でも、今日は「ラーメン」についてのお話。本当によ […]

4
町のこと 2020.12.14

【上士幌町】牛の糞尿がエネルギーに生まれ変わる!~畜産バイオマスを活用した資源循環・エネルギー地産地消のまちづくり~

酪農が盛んな上士幌町。しかし、今後も増頭する牛の糞尿をどう適切に処理するかが課題としてありました。今回は、バイオガスプラントによる家畜糞尿適性処理の取り組みからスタートした畜産バイオマスを活用したまちづくりについて、役場 […]

5
暮らし 2023.1.31

生涯活躍のまちかみしほろ事業担当者の想い -インタビューまとめ記事-

まちづくり会社では町民のチャレンジの後押しをしたり、町民同士で困りごとを解決する仕組みを作ったりと、まちづくりに関するさまざまな事業を行っています。 そんな事業の各担当者に想いを聞いたインタビュー記事をまとめてみました。 […]

6
文化 2021.4.19

勢多小学校の今と、廃校の住人                             

上士幌町では現在までに10校以上の小学校が閉校となっています。僕自身「閉校」という言葉をどこか遠くに感じていましたが、上士幌町で生活する中でその存在が変わるきっかけが、「2020年3月に糠平小学校が閉校した」と聞いたこと […]

7
文化 2023.4.10

3年ぶりの開催!第39回上士幌ウインターバルーンミーティング

一面に広がる雪景色。連日の真冬日。 そんな上士幌町で2月11日と12日に「第39回上士幌ウインターバルーンミーティング2023」が開催され、取材をした2月11日も最低気温は氷点下11.4℃、最高気温も氷点下2.8℃ととて […]

8
文化 2021.1.4

酪農を知ろう!サンクローバー牧場見学【前編】〜1億5000万円!?「酪農界のメリーゴーランド」に迫る牧場探検〜

上士幌町の人気観光地、ナイタイ高原牧場は日本一広い公共牧場として知られていますが、上士幌にはどれだけの牛がいるか知っていますか? なんと、約4万頭です。人口約5,000人の上士幌、町の産業を酪農が支えているといっても過言 […]

9
遊び 2021.3.9

上士幌町ならではの体験!熱気球で空の旅! 

2020年8月末から5カ月間、JICA訓練生として上士幌町に滞在していました。上士幌町ならではの体験をたくさんさせていただいたのですが、その中でも上士幌町といえば「熱気球」。「一度は乗ってみたい!」と思っていたところ、上 […]

10
町のこと 2021.11.8

「妥協せず、自分が納得する生き方を」-縄田柊二・マイミチストーリー

北海道・十勝の上士幌町で「遊ぶ・学ぶ・働く」を体験する1カ月間の滞在型プログラム、それが「MY MICHI プロジェクト」だ。2021年7月〜8月に第4期が開催され、全国から5人の若者が参加した。5人は何を思いこのプログ […]

キーワード検検索

注目のキーワード

人気のタグをピックアップ!

#町民ライター#インタビュー#MYMICHI#体験#ライフスタイル#20代#同級生#関係人口#子育て#町の取組#生活の知恵#アウトドア
生涯活躍のまちかみしほろ 北海道上士幌町 上士幌町観光協会 かみしほろ会社仕事図鑑 北海道 十勝・上士幌町移住ドットコム
Copyright © 株式会社生涯活躍のまちかみしほろ
運営会社 プライバシーポリシー 利用規約