上士幌トリプルアンチエージング大学ピンポン学部は卓球だけじゃない!
上士幌町スポーツセンターで行われているスポーツクラブの活動に参加してみました! 参加させていただいたのは「上士幌トリプルアンチエージング大学ピンポン学部」というクラブで、毎週月曜日と木曜日の朝10時から11時45分までを目安に活動しています。参加者の平均年齢は70歳だそうですが、皆さん元気に卓球をしに来ています。人数がそろい始めると、5分ごとに台を移動してひたすら打ち合いを繰り広げています。
WRITER
渡邉 史也 (わたなべ ふみや)
JICA訓練生。1997年生まれ。茨城県出身。上士幌町のあらゆる人、場所、生業に広く目を向け、自分の琴線に触れるものをどんどん紹介していきたいです。
スポーツセンターへ訪問!
参加してみてびっくり! 皆さん動きが非常に鋭い。もっとゆる~くラリーをしているのかと思いきや、軽快な打音とテンポのいい攻防が繰り広げられていて、およそピンポンと呼ぶにはふさわしくない、本気の打ち合いがそこにはありました。
僕は卓球経験者なのですが、追いついていくだけでも精一杯です。普段運動していないツケがここで回ってくるとは……。
やっているうちにだんだんと体が感覚を思い出し、ラリーも続くようになります。タッタタッタタッタタ、と小気味いい音を鳴らし続けますが、どんどんスピードは速くなるばかり。20回以上往復したところでついにミスが!
ずっと打ち続けていては疲れてしまうので、反対側の台に移る前に休憩が入ります。その際、このクラブを立ち上げた山田さんにお話を伺いました。笑顔が素敵で行動力にあふれた優しいおじ様です。
ピンポン部は卓球だけが活動じゃない?
この活動はいつ頃から行われているのですか?
もう今年で4年目になるね。僕は5年前に上士幌に移住してきたのだけど、町の人たちと楽しく活動しようと思って始めたんだ。
なるほど。なぜ卓球だったのですか?
そもそも僕らの活動は卓球だけじゃなく、あと2つあるんだ。「はげあん診療所」の先生から定年後も健康で元気過ごすには3つのことをやるといいよって言われて、このトリプルアンチエージング大学を立ち上げたんだ。
3つのこと?
そう。1つ目は全身運動として、年間を通してできるピンポン。2つ目は指先を動かすこととして、オカリナ。3つ目は頭を使うこととして、中国語をはじめたんだよ。
オカリナと中国語もされているんですか!?
そうなんだよ(笑)。オカリナは主に町の介護施設や「生涯学習センターわっか」などで演奏会を行ってる。中国語の勉強はちょうど教えられる人がいたから始めたんだけど、年に1回、自分たちで企画して上海や北京への研修旅行も実施してるんだ。
かなり本格的に活動をされていますね。
でも新型コロナウィルスが流行りだしてからは、オカリナと中国語は取り止めているんだよね。密になっちゃうから。唯一距離が保てるピンポンだけを続けているんだ。
そういうことだったんですか……だからこんなにも若々しいのですね(笑)。
そうかもしれないね(笑)。みんな明らかにレベルが向上してるし、動体視力もよくなっているから、さらに高いところを目指して頑張ってるよ。
石川さんと対決!!
いろいろと話をしている間に短い休憩時間が終わり、再び戦場に戻ります。この話を聞いてから立ち会う相手が一回り大きく見えました。しかし超える壁は高ければ高い方が良い、が僕のモットーなので、俄然燃えてきます。まだまだ行くぞー!
次の相手は「かあちゃんばーちゃんの野菜市」を取り仕切っている石川さんです。
出だしは順調、連続で点をゲット!
3-1
調子に乗ったせいか、連続でミスが……。
4-6
相手のミスをチャンスに変える、石川さん怒涛の得点です。ピンチ!
5-10
これで石川さんに1点でも取られたら負けの非常に厳しい状況に。しかし勝負の世界は何が起こるかわからない。ここから反撃開始です!
5-11
負けました。勝負の世界は残酷です。
その後も時間の許す限り汗を流し、まともにラリーを続けられるようになったころには12時近くなっていました。今回はそろそろ終了ということで、片づけに入ります。あれだけ激しい戦いをしていた戦場は、見る影もありません。
今回ご紹介したのはピンポンのみでしたが、「上士幌トリプルアンチエージング大学」の皆さんのオカリナや中国語学習も、再開したらぜひ参加させていただきたいと思っています!
上士幌町の皆さんがいつまでも健康な理由の一つが分かったところで、終わりとさせていただきます! ありがとうございました~!