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かみしほろの暮らし

【ライター講座受講生記事】熱い思いが熱気球を飛ばす【熱気球体験談】

2022.4.4
B.T.ZENインタビューオリベの豆やバルーンライター講座上士幌体験気球
㈱生涯活躍のまちかみしほろでは『プロから学ぶ!ライター入門講座』を開催しました。プロのライターから講義を受けた4人の受講生。記事として文章を書くのも、その記事がウェブ掲載されるのも今回が初めての経験です。講座をもとに受講生自ら取材を行い書き上げたデビュー記事を【ライター講座受講生記事】として掲載していきます。第二弾は関口嘉子さんです。
プロから学ぶ!ライター入門講座を開催しました

休日の朝。

空に熱気球が浮かんでいます。広い畑の上を悠々と飛んでいる熱気球。ときどき「ゴーッ」というバーナーの音が聞こえます。
これは上士幌の日常風景です。

私は2月11日に開催された「プロから学ぶ!ライター入門講座」に参加し、その一環で第39回上士幌ウインターバルーンミーティングを取材予定でしたが、残念ながらコロナの影響で中止になりました。その代わりとして、熱気球のフライトのお手伝いをしながらバルーンチームの方のお話を聞き、係留ではない、フリーフライトに同乗させていただきました。


WRITER

関口 嘉子(せきぐち よしこ)

【ライター入門講座受講生】大阪生まれ大阪育ち。2009年に上士幌の農家と結婚し、この町に来ました。希少な豆を栽培し、「オリベの豆や」という屋号で商品を販売しています。上士幌は「熱気球の町」とは知っているけど、この記事を書くまでは遠い存在だと思っていました。


冬の朝、雪の畑の上を飛ぶ熱気球、休日の見慣れた風景です
写真:土門史幸

実際乗ったら怖かった! でも…

今までは空高く飛ぶ熱気球を見かけるたびに、「 熱気球の上はどんな景色が見えるんだろう…乗ってみたいなぁ…どうしたら乗れるんだろう…」と思っていました。

が、今回実際に熱気球に乗せてもらっての最初の感想は「高い!」「怖い!」「早く降りたい!」

確かに綺麗、綺麗なんだけど…こ、怖い!

申し訳ないほどネガティブな感想ですが、これも「実際に熱気球に乗ったからこそわかったこと」です。

皆さん、上士幌町の空に浮かぶ熱気球を見て、どんなふうに思っていますか?「見るだけ」「思うだけ」と、「実際に体験すること」では、得るものは全く違います。

上空にいる間ずっと震えていた私は、地上に降りてから、 熱気球に対する思いが変わりました。「乗ってみたいなぁ…」から、「みんなにも乗ってほしい!」に。そして、熱気球に乗ることは意外と簡単かもしれない、と思うようになりました。

「いつも生活の中に熱気球があった」

上士幌にある7つの熱気球チーム。その中のひとつ「B.T.  ZEN」のパイロット、山下善優さんは上士幌町の市街地で「居酒屋 善」を経営しています。山下さんは物心つく前から熱気球に触れていたという、正真正銘の「バルーンニスト」。

パイロットの山下善優さん、偶然ですが記者と同い年です!

上士幌町は年間2回の「バルーンフェスティバル」を開催する「熱気球の町」。

その歴史はおよそ50年前に遡ります。北海道大学と本州の大学の教授が「北海道で熱気球を上げられないか」と、当時の上士幌町議に相談したのがきっかけになり、上士幌で熱気球を飛ばす計画が立てられました。その町議と山下さんのお父さんが懇意にしていたことから、山下さんのお父さんが大会の立ち上げから携わるようになったということです。そんな環境なので、熱気球が山下少年の生活の一部になるのは自然なことでした。

「もう、いつも生活の中に熱気球がありましたね」と山下さん。

小学生のころ、山下さんの自宅2階は、夏に行われるバルーンフェスティバルに参加する東京学芸大学気球サークルの学生さんの合宿所になっていました。熱気球に触れるのが嬉しくて、大会中はよく学生さんたちの競技のお手伝いもしたそうです。

山下さんは18歳で一度上士幌を離れます。専門学校で1年間調理を学び、その後およそ17年間、懐石料理や割烹料理店などで修行を積みました。東京にいる間も熱気球への思いはありましたが、近くに熱気球を飛ばせる所がなく、何より仕事が忙しいこともあり、熱気球に触れることはありませんでした。

熱気球への思いが再燃、そして…

そんなころ、SNSが流行りだします。
Facebookで上士幌の情報を目にした山下さん。同級生の活躍や、様々な事業にチャレンジしている上士幌の状況。そして、上士幌町が今も熱気球に力を入れていることに触れ「また熱気球をやりたい」という思いがフツフツと湧いてきました。

地面に熱気球の影が映る
熱気球からしか見ることができない、特別な風景です

「SNSというものが無かったら上士幌の情報を知ることもなく、自分はずっと東京にいたかもしれない。東京にいたときは、お店を1軒任せられるようになって収入も安定していた。でも、どこかつまらなかったんだよね。今はお店をやりながら熱気球もできる。この生活を手に入れるために自分は東京で修行していたのかな。上士幌に帰ってきて良かったと思うよ」

上士幌に帰ってきてから、山下さんは町の「熱気球人材育成事業」を利用して熱気球のパイロットの資格を取得します。今から6年前です。そしてチームを結成。
今は役場職員、消防署の職員、主婦、そしてお店のお客さんなど、多彩なメンバーが揃います。

他チームのメンバーとも協力して熱気球の準備・片付けをします

ひとくちに熱気球に乗るといっても、その目的や志向は人それぞれ。山下さんは自身を「競技志向」と言います。「意外に知られていないけど、熱気球はスカイスポーツなんだよ」毎年、佐賀県や長野県佐久市で開催される大会競技に参加して、技術を競います。

大会で楽しみにしていること

開催地では、競技者だけでなくその土地の人たちも「熱気球が大好き」だと強く感じるそうです。

5月のGW期間に開催される長野県佐久市の大会。本来ならこの時期は田んぼに水を張っているのですが、熱気球が田んぼに着陸できるよう、地域の農家さんは大会が終わるまで田んぼに水を張りません。

また、競技中は住宅地を飛ぶようにタスク設定され、低空で飛ぶと必ずといっていいほど住民たちがベランダから手を振ってくれます。

現地の人たちとの、こんなささやかな交流も大会の楽しみになっています。

佐賀県で開催される日本最大規模の大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」では、熱気球が着陸するやいなや、近くの家から子供たちがワーッと集まってきて、回収作業を手伝ってくれるそうです。

そのときにもらった地元の小学生手作りのカードが、山下さんのお店に飾られていました。一面には熱気球をテーマにした版画作品。もう一面には「選手の皆さんへ」というメッセージ。自分の町で熱気球の大会が開催されることを誇りにし、毎年の開催を心待ちにしていることが伝わってきます。

佐賀の大会で、地元の小学生からもらったカード

熱気球で町に恩返しをしたい

「もっと上士幌の熱気球を盛り上げたい。上士幌の町の人たちに、もっと興味を持ってほしい」山下さんの声が熱を帯びます。

「僕は、町の事業でパイロットの免許を取得した。今も熱気球を飛ばす燃料代など、町の補助があって助かっている。だから僕は熱気球を飛ばすことで町に恩返ししなきゃいけないと思っているんです」

そのために、山下さんはできるだけ市街地の上を飛ぶようにしているそうです。

「町の人に、もっと熱気球を身近に感じてほしい。熱気球は、熱気球に乗っている人だけのものではないから。本当は誰でも触れるし、関われる。興味があるなら手伝いに来てほしい。一緒に作業することで交流が生まれて、『今度乗ってみる?』ということになることだってある」

大会で他県に行って感じた、上士幌にはない「住民が持つ熱気球への親しみ」。それを上士幌でも実現させたい、それこそが町への恩返しになる、という山下さんの熱い思いを感じました。

現在山下さんは大会の規模を大きくするべく、関係各所に働きかけています。

「昔は最大で87基の熱気球が参加 (1994年)したけど、今は35基程度。2023年は大会が50回目を迎える記念の年だから、それを機にあの頃の規模を取り戻したい。150基が飛ぶ佐賀の大会は圧巻。あの迫力の光景を見ると、熱気球って良いな、すごいな、と思う人が必ず出てくるはず。上士幌には熱気球ができる環境が整っている。もっと町の人の理解を得て、熱気球で町を盛り上げたい」

熱気球に乗りたいと思ったら…

「熱気球に乗りたい!」と思ってもどうしたら乗れるのかわからない人もいます。
また、熱気球の作業は朝早い、風が強いと飛べない…というイメージもあるかもしれません。

「熱気球に乗りたい人はどうすればいいですか?」と山下さんに尋ねたところ、「居酒屋 善 に行けば、多分乗れるよって伝えてよ」驚くほどシンプルな答え。

「乗ってみたい、と思った時点で熱気球に興味があるということだから、そのままの気持ちでお店に来てほしい。熱気球はどうやって飛ぶのか、どうやって動くのか、離陸、着陸するのか。どうして朝早いのか、なぜ風が強いと飛べないのか、全部、現場に来たらわかるから」

子供の頃から熱気球への思いは全く変わらないと断言する山下さん。
飛ぶことだけでなく、熱気球に関わるすべての工程が大好きだと言います。

チームの皆で熱気球を立ち上げ、熱気球に乗って地上を離れていくメンバーに手を振る。風に乗りながら上空を飛ぶ熱気球を「あそこに降りそうだな」と予想しながら車で追いかける…。皆でワイワイガヤガヤしながら作業する、あの雰囲気がたまらなく好きなのだそうです。

協同作業で熱気球が上がります

「だから、とにかくまず『乗ってみたい』と声を出してほしい。きっと誰かにつながって、飛べるはず。そうやって熱気球に関わり始めて、そんな人の中から一緒に競技に出る人が出てくれれば、僕は嬉しい」

これからもずっとずっと、上士幌が「熱気球の町」でいられるよう、次の世代を育てていくことも自分たちの仕事だと、山下さんは決意を込めて話してくれました。

山下さんのチームの熱気球
写真:土門史幸

不思議なことに、熱気球が浮かぶ瞬間は、「今から地上を離れる」という感覚がありません。自分では気づかないうちに熱気球は空に浮かんでいます。そして、気づいたらすぐには降りられないほど高いところまで上昇しているのです。

山下さんと熱気球の出会いも同じかもしれません。

物心つく前から身近にあり、生活の一部だった熱気球。

いつの間にかどんどん高く昇って、色々なところに行き、色々な景色を見てきました。高く昇るためのエネルギーは、「とにかく熱気球が好き」という気持ち。今は地上にいる人たちにも熱気球のことを伝えたくて、少し高度を下げたところかもしれません。
山下さんの熱気球が降りる所に、たくさんの人が集まりますように。

晴れた休日、私は前よりも熱心に熱気球を探すようになりました。
いつでも熱気球を追いかけられるよう、車のキーはポケットに入れています。

ぜひぜひ、近くに降りてきてくださいね

「居酒屋 善」

住所:北海道河東郡上士幌町上士幌東3線
電話:01564-7-7336
営業時間:17:00~23:30
揚げ出し豆腐と若鶏のから揚げ、お蕎麦もとても美味しいです!

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