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【上士幌町】知る・考える・実践するJICAグローカルプログラムとは!?

JICA海外協力隊は、開発途上国や、中南米地域の日系人社会からの要請に基づき派遣され、現地の人々とともにその国や地域の課題解決に取り組むものです。

上士幌町では、JICA海外協力隊として派遣される予定の候補生(以下、実習生)に対して行われる『JICA海外協力隊グローカルプログラム(派遣前型)』を実施しています。2024年は、10月7日から12月20日の75日間で、上士幌町に滞在するのは、10月10日から12月18日の69日間です。

今回は、上士幌町で行われている『JICA海外協力隊グローカルプログラム』を詳しくご紹介していきます。

海外派遣を目前にした実習生が町に飛び込んで「協力」を学ぶ

実習生は、上士幌町の滞在期間中まちづくり会社のシェアハウスで共同生活を送りながら、「モニタリング ▶︎ 計画策定 ▶︎ 実施 ▶︎ 評価・目標設定」の4つのプログラムを行うこととなっています。

その中で地域にある課題を解決するためのアイディアを提案したり、今ある魅力を発信しながら、まだ見ぬ魅力を発見していきます。

実習生は、この期間中に見聞きして知り、実践して「協力」の真価を体感し、学んでくこととなります

JICAグローカルプログラムの背景

JICAボランティア事業では、隊員の帰国後の活躍支援やボランティア経験の社会還元の促進にも取り組んでいます。
その一環として、派遣前であるJICA海外協力隊合格者のうち、帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有する希望者を対象に、自治体等が実施する地域活性化、地方創生等の取組みにOJT(*)としての参加機会を提供する「グローカルプログラム(派遣前型)」を実施しています。(JICA HP:https://www.jica.go.jp/より引用)

*OJT・・・実際の業務において知識やスキルを計画的に教えます
※2024年度は、まちづくり会社が事業を推進しています

『JICA海外協力隊グローカルプログラム』2024年度の実習生たち

プログラム内容をご紹介する前に、まずは実習生の紹介をしたいと思います。

今回は、3名の実習生が「上士幌町」にやってきました。それぞれ、任国での職種/任国、この町での抱負を掲載します。

PCインストラクター/サモア

<抱負>
地元に溶け込み、「地元感覚」をインストール!
信頼してもらい、自身の個性も発揮する。

青少年活動/コロンビア

<抱負>
現地で求められることに精一杯応えていく!
人と人との繋がりを大切にしていきたい。

小学校教育/ミクロネシア

<抱負>
ボランティアとは何なのかを肌で感じ吸収したい!
地元をより愛してもらえるような活動を行いたい。

10月のプログラム紹介

10月10日〜30日の3週間は、モニタリングと計画策定を行いました。
計画策定を行うにあたり、実習生には、机上の知識ではなく実際に肌で感じて町を知ることができるよう、上士幌町の主な産業・観光資源・まちづくり事業を見学、体験してもらいました。

この期間ですべてを知るのは難しいですが、見学や体験を通して、町民の皆さんと交流もでき「町の声」を沢山聞かせていただきました。

上士幌町長からも「まちづくり」の講話を通じて、上士幌町の取り組みを学びました。

その後、まちづくり会社が行っているスマートフォンお問合せ相談窓口「スマホロ」や、町民同士がお互いを支え合う共助の仕組みづくり「まちジョブハレタ」の活動にも参加しました。

その他にも、町のサークル活動であるパークゴルフに参加したり、小学校のSDGs出前授業に講師として登壇しました。

実習生は「生涯活躍」を軸に上士幌町で様々な事業が行われていることに感動していました。

グローカルプログラムのまちづくりプラン(中間発表)

3名の実習生はモニタリングや計画策定で、上士幌町の「産業・観光資源・まちづくり事業」を体験し、知り得た範囲で「まちづくりプラン」を作成しました。

10月31日は中間発表会を行い、プログラムにご協力いただいた町民の方に集まっていただき、まちづくり会社で実習生それぞれが決意表明をしました。

11月は、3名の実習生が上士幌町で具体的な「まちづくりプラン」に挑戦していきます。町民の皆さんと協力して、町に何か一つでも残せたらと意気込んでおります。

■実習生3名のまちづくりプラン

<佐々木 琢>
地域冬季観光の魅力を見つけて、上士幌の新たな観光チャンス探し

<伏見 新之介>
100人の人に話を聞いてさらに生涯活躍のまちにするヒント探し

<丸尾 奈々恵>
「かみしほろの美味しい食材」を「かみしほろのみなさんへ」

12月14日(土)には、実習生の最終報告会が行われます。

それまでの期間、実習生が町で挑戦していきますので、引き続きご協力よろしくお願いします。

2024実習生の活動の様子はインスタグラムからもご確認いただけます。

\ かみしほろ気球便fromハレタ2F /

インスタグラムを見る

スマホロ通信第28号(2024年11月 発行)

スマホロ通信第28号ではSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺について説明しています。

裏面では秋のフォトウォークのレポートを掲載しています。

写真でお客様に喜びを! フォトスタジオ「miu」土門史幸さん

上士幌町では、起業・第二創業・新規事業展開の促進と支援を目的として、2018年度から「かみしほろ起業塾」を開催しています。


上士幌ホロロジーでは、かみしほろ起業塾の受講を経て、なりわいを自分で創ることに挑戦している方へのインタビューを行い、紹介しています。
今回は、2021年度のかみしほろ起業塾を受講し、2024年9月にフォトスタジオ「miu(ミュウ)」を開業した、土門史幸さんに聞きました。


フォトスタジオ「miu」

土門 史幸さん

|どもん・ふみゆき|北海道苫小牧市出身。映像制作会社などを経て、主にブライダル業界を中心に、フリーランスのカメラマン/ビデオグラファーとして活動。2021年6月、上士幌町に移住。地域おこし協力隊「映像デザイン推進員」として「上士幌ホロロジー」のウェブサイト運営や、町の広報活動に従事。2024年6月に地域おこし協力隊の任期を満了し、9月にフォトスタジオ「miu」をオープン。


「かみしほろ起業塾」をきっかけに開業を決意

――フォトスタジオ「miu」のオープン、おめでとうございます。まずは開業の経緯から教えてください。

大きなきっかけになったのは「かみしほろ起業塾」を受講したことです。2021年6月に地域おこし協力隊(以下、協力隊)として上士幌町に移住してきたのですが、協力隊の任期は3年です。任期が完了する3年後のことを考えて、勉強のためにと思って受講した起業塾で優秀賞をいただいたんです。

――優秀賞! それはすごいですね。

私が一番驚きました(笑)。
私自身、いつかは自分のフォトスタジオをつくることが夢だったので、それに向けて何か身につけられる知識や、開業プランを練るためのきっかけになればよいと思って受講したのですが、優秀賞はまさかでしたよ。

――この開業は、町の皆さんも喜んでいるんじゃないですか。

そうですね。以前は町にも写真館があったと聞きましたが、私が移住したときには閉館していました。

上士幌町は若い子育て世代の移住者も多いのに、写真館がないことでお祝い事などの写真は町外に撮りにいかなければならないことも、開業に踏み出せた理由の一つです。

――子育て世代は節目が多いから、町で写真が撮れるのはうれしいと思います。

はい。物件もかみしほろ起業塾が終わってから探しはじめたのですが、すぐには見つからなくて。昨年(2023年)の8月にようやく紹介していただき、今年(2024年)の5月から改装を始めました。そこから7月にまずはプレオープンをして、9月から本格オープンということになりました。

――かみしほろ起業塾での学びは役立ちましたか?

はい。
事業計画を立てていくのですが、理念を決めたりサービスを考えたり市場調査をしたりと、すべてが学びになりました。
かみしほろ起業塾のおかげで銀行の融資も受けやすくなったと思っています。

開業への経緯を語る土門さん

白にこだわった開放的なスタジオ

――ところで、上士幌町に移住されたのは2021年6月ですが、どんなきっかけだったのですか?

それまでは、自分の生まれ故郷である苫小牧市でフリーランスのカメラマンとして活動していたのですが、コロナ過になって仕事がほとんどなくなってしまったんです。それでどうしようかと考えていたときに、妻が「こんな仕事があるよ」と見つけてくれたのが、上士幌町での協力隊の仕事でした。
それで採用されて「映像デザイン推進員」としてハレタかみしほろに赴任し、この上士幌ホロロジーの運営や、町の広報の仕事を担っていました。

――なるほど。そういう経緯だったのですね。

実を言うと、赴任したときには3年後も上士幌に残るかどうかは決めていませんでした。
というのも、苫小牧で請けていた仕事も完全にゼロになったわけではなかったからです。
協力隊の任期中も時々そちらの仕事もしていたので、コロナ過が落ち着いたら苫小牧に戻る可能性も考えていました。

――そうだったのですね。それでも今回フォトスタジオを開業して、町に残る決心をした。大きな決断でしたね。

優秀賞をいただいてしまったので(笑)。
それは冗談ですが、スイッチが入ったのは確かです。

上士幌町で仕事をしていくなかでたくさんの町の皆さんと出会って、応援もしていただきましたし、写真館がないという事情も聞いた。自分もスタジオを持ちたい。いろいろなタイミングが重なったことで「やろう!」という気持ちになれました。

――スタジオも白を基調とした、おしゃれな空間になっていますね。

ありがとうございます。
白にこだわりたかったんです。壁も天井も床もできる限り白をベースにしました。白色は明るいですし、光がまわりやすいので、撮影に向いているんですよね。もともと美容室だった物件を改装したのですが、天井も高くてスタジオに改装するにはぴったりでした。

白を基調とし、明るく開放的なフォトスタジオ

――スタジオでは着付けもできるんですよね。

妻が担当します。
妻はブライダル業界で働いていたので、着付けやヘアセットができるんですよ。
入学式や卒業式、成人式など節目のタイミングでご利用いただけるとうれしいです。
オープンが9月だったので今年は難しいですが、七五三などもご依頼があればもちろん対応します。

――ご夫婦でお仕事ができるのはいいですね。

スタジオは私の夢でしたが、妻の夢でもありました。これからたくさんの町の皆さんに使っていただきたいと思います。

上士幌町に来たことで、仕事の中心が写真にシフト

――ここでもう少しさかのぼって、土門さんがカメラマンとして活動をはじめた経緯を聞かせていただけますか。

最初は写真ではなくて映像をやっていたんです。
映像制作会社で働いていたことがあって、そこで興味を持って勉強をはじめたことがきっかけです。
そのあとでブライダル関係の会社に入って、式場で流す映像制作などを担当していました。そのうちに動画撮影もするようになって、2017年に個人事業主になりました。
そこから上士幌町に移住するまでは、フリーランスで仕事をしていました。

――もともとは映像が主だったのですね。写真はいつからですか?

趣味で風景などは撮っていましたが、写真も仕事で請けるようになったのはフリーランスになってからです。両方できたほうが仕事の幅が広がると思って、写真の仕事も増やしていきました。
それでもこのときはまだ映像の仕事の方が多くて、写真が仕事の中心になったのは上士幌町に来てからなんです。

上士幌町で、たくさんの笑顔を撮影しています(土門さん撮影)

――そうだったのですね。

ええ。

ですので映像をはじめたころは、写真の仕事が主になっているなんて想像もしていませんでしたよ(笑)。

――今も映像の仕事もされているのですか?

はい。スタジオはオープンしましたが、軌道に乗るまでにはもう少し時間もかかると思うので、出張で映像の仕事もしています。出張の仕事が入っているときはスタジオを閉めざるをえないのですが、できるだけスタジオを中心にやっていきたいと思っています。そのためには、先ほども言いましたが、たくさんの町の皆さんに使っていただきたいですね。

――十勝管内でもこのようなスタジオはほかにないと思います。

プレオープンのときにお試し撮影会を行ったのですが、足寄町から来てくださった方もいらっしゃったんです。足寄にはこのようなスタジオがないから、上士幌にできたことが嬉しいとおっしゃってくださいました。
士幌町や本別町など近隣の町はもちろん、帯広市などにも広く認知が広がって、ご利用くださるお客様が増えていくといいなと思っています。

写真は、お客様の喜びや幸せを感じることができる

――本当に素敵なスタジオなので、ぜひ多くの皆さんにご利用いただきたいです。撮影スタジオ以外でも使えますよね。

はい。
空けておくのももったいないので、レンタルスペースとして活用することもいずれは考えていきたいです。例えば、中高生がイベントで使ってくれてもいいし、主婦やシニア世代の皆さんのコミュニティスペースにしてもいい。私以外のカメラマンがスタジオとして使ってくださるのも大歓迎です(笑)。

――それもよいですね(笑)。

今、スタジオや出張撮影以外では学校関係の仕事を多くいただいています。学校は年間を通して行事が多いのでありがたいですね。小学校の卒業アルバム制作も手がけますし、次年度以降はこども園などの仕事も引き継いでいく予定です。
ほかでは役場からいただいている仕事も多いです。夏はバルーンフェスティバルがありますし、観光PR用の写真を撮ったり、ふるさと納税の関係で返礼品の商品を撮ったりもしています。

――町もいろいろなことをやっていますし、道の駅やぬかびら源泉郷をはじめ観光にも力を入れているから、撮影のニーズはたくさんあるんですね。

はい、本当にありがたいと思います。

撮った写真は、しっかり編集してお客様に納品します

――これからのご活躍を応援しています。最後にお聞きしたいのですが、土門さんが考える写真の魅力とは何でしょうか。

写真は、ゼロからイチをつくるものだと思うんです。
それでつくったものをお客様に提供したときに、喜んでいただけることにやりがいを感じます。
カメラマンになる前はプログラマーになりたかったのですが、それもゼロからイチをつくることに興味があったからです。その気持ちはずっと変わっていないですね。

――確かに、写真もモノづくりの側面がありますね。

もう一つ、私は写真やカメラはコミュニケーションツールだと思っています。お客様の写真を撮ったときに、お客様の幸せや喜びを感じたり、おすそ分けをいただいている気持ちになれるので、それも私にとっては大きな魅力です。

――今日はありがとうございました。これからも素敵な写真を撮り続けてください。

ありがとうございます。これからどうぞよろしくお願いいたします。

=========

物静かな印象の土門さんですが、お話の節々から写真や映像が好きな気持ち、そして熱い思いが伝わってきました。

知識やスキルの習得にも貪欲で、フォトスタジオをつくるときにはクラウドファンディングで資金を集めるなど、アクティブな一面もあります。

二人目のお子さんも生まれ、公私ともに充実していく土門さん。ぜひフォトスタジオ「miu」を、多くの方に使っていただきたいなと思います。

フォトスタジオ「miu」は、上士幌町の商店街通りにあります

土門さんは、インスタグラムやご自身のウェブサイトでも情報を発信しています。気になった方は、ぜひフォローをお願いいたします!

\ フォトスタジオ「miu」 /

インスタグラムを見る

\ 撮影予約はウェブサイトから /

ウェブサイトを見る

より良い人生を送るために心をサポート「〇まる」田岡弘子さん

上士幌町では、起業・第二創業・新規事業展開の促進と支援を目的として、2018年度から「かみしほろ起業塾」を開催しています。

かみしほろホロロジーでは、かみしほろ起業塾の受講を経て、なりわいを自分で創ることに挑戦している方へのインタビューを行い、紹介しています。

今回は、2023年度のかみしほろ起業塾を受講し、2024年9月にメンタルヘルスサポートサロン「〇まる」を開業した、田岡弘子さんにお話を伺いしました。


メンタルヘルスサポートサロン「〇まる」

田岡 弘子さん

|たおか・ひろこ|帯広市生まれ。南富良野町で育ち、小学校6年生のときに上士幌町に転居。高校卒業後は看護師の道に進む。患者さんへの心のケアを大切にし、定年まで看護の仕事に従事。2019年に取得したメンタルトレーナー資格を活かし、多くの人の心をサポートしたいという思いから、上士幌町に2024年9月メンタルヘルスサポートサロン「〇まる」を開業。


メンタルトレーナーは、心の健康を保つサポーター

――「〇まる」の開業、おめでとうございます。田岡さんはメンタルトレーナーとして起業されましたが、そもそもメンタルトレーナーとはどんなお仕事ですか?

個人がかかえるさまざまな心の課題を解決し、夢や目標を実現するためのサポートを行う仕事です。心のありようが人生や仕事に与える影響は大きいものです。メンタルトレーナーは、心の健康を保つためのサポーター役でもありますね。

――カウンセラーとも少し違う感じでしょうか。

カウンセラーは、心に悩みや課題を抱えている人に対して、悩みを解消したり心の健康を回復させる仕事です。

メンタルトレーナーは、カウンセリングと重なる部分もありますが、トレーニングで思考を変えていったり、パフォーマンス向上にもつなげていくところが大きな違いでしょうか。

最近は、プロスポーツ選手などにもメンタルトレーナーが付くことが多いです。例えばメジャーリーグで活躍する大谷選手も、トレーナーが付いていると思います。

――主に精神面をサポートしていくんですね。

そうですね。

例えば、親が心配症だと子どももその影響を受けて心配症に育つことがあります。それによって対人関係がうまくいかなかったり、生きづらさを感じることもありますが、トレーニングでこれを変えていくことができます。

筋肉をつけるためにトレーニングするように、心もトレーニングで変えることができるんです。

――心を軽くするだけでなく、思考をポジティブにもするのですね。
田岡さんはメンタルトレーナーの資格も持っていらっしゃるんですよね。

「北海道メンタルトレーナー協会(EMA)」のトレーナー資格を持っています。
EMAでは「自己責任」「自己肯定」「感謝」という3つの人間力を大切にしていて、これを軸に多くの人たちに役立つトレーニング方法をお伝えしています。

EMAメンタルトレーナーの資格認定証書

心のケアと向き合い続けていた看護師時代

――起業の経緯もお聞きしたいのですが、先になぜメンタルトレーナーの勉強をしようと思ったのか、聞かせていただけますか。

私は小さいころから看護師になりたくて、高校を卒業してからずっと帯広市で看護師の仕事をしていました。
長く仕事をさせていただきましたが、2016年に勤務先の病院でメンタルケアに関する研修があって受講したんです。
そこで「自己責任」「自己肯定」「感謝」の3つの人間力の話を聞きました。

――きっかけはその研修だったのですね。

私は母親が似たような話をいつも聞かせてくれていたので、その話と重ねて聞いていたのですが、同僚たちの多くは初めて聞く話だったようで、私はそのことに驚いたんですよね。
そこでこういう仕事もあるんだなと思いました。

その流れで、EMAが開催しているメンタルトレーナー養成講座があることも知ったので、看護の仕事にも活かせると思って入会と受講を決意したんです。

――なるほど。

実際に受講中に学んだことは、患者さんへの接し方や言葉のかけ方などに役立ちました。

私は看護師の仕事で何が楽しかったかというと、患者さんとの会話なんです。

医師の診察をサポートしたり、患者さんの状態を診たりもしますが、患者さんが私と会話をして笑ってくれることが一番の喜びでした。
また、年齢を重ねていくと、患者さんやご家族の方だけでなく、同僚や後輩からも悩みを相談されたり話を聞く機会も増えていきました。
そんなときにもメンタルトレーナーの勉強はすごく役に立ちました。

患者さんの笑顔が喜びとお話する田岡さん

――もともと人の話を聞くことは好きだったのですか?

はい、そうだったんだと思います。

振り返ると、小児科や精神科、ICU(集中治療室)など、いろいろ担当させていただきましたが、特にICUでは重篤患者の方の生死と直面することが多く、そのころから患者さんやご家族の方などの話をよく聞いていました。
当時から会話を通じて患者さんの気持ちが少しでも和らいでくれることがうれしかったですね。
お話を聞くことで役に立ちたいという気持ちから、緩和ケア(病気に伴う心と体の痛みを和らげること)やターミナルケア(終末期医療)をする病院に在籍していたこともありました。

――ずっと患者さんの心のケアと向き合ってこられたのですね。

はい。その経験から、メンタルトレーナーの資格を活かした仕事ができたらと思うようになりました。

かみしほろ起業塾を受講したことで視界がクリアになっていった

――それが起業にもつながっていくのですね。具体的にはどんなきっかけがあったのですか?

2023年4月に看護師を定年退職し、6月に母親の介護もあって上士幌町に戻ってきました。
それでも仕事はしたかったので、資格を活かした仕事を探していたのですが、なかなか見つからなくて。
そんなとき、新聞の折り込みに「かみしほろ起業塾」のチラシを見つけて「これだ!」と思って申し込みました。

――退職の時点で次は起業と考えていたのですか?

いずれ介護が落ち着いたら自分で開業するのもいいかなと思ってはいましたが、まだ先の話だと考えていました。

でもチラシを見たときに、なぜかピン! ときたんです(笑)。

すぐに起業できなくても、話は聞いてみたいと思いました。それですぐにハレタかみしほろに連絡して「起業塾って何をするんですか? 私でも受講できますか?」って。

――その行動力が素晴らしいですね。実際に受講していかがでしたか?

私は起業のやり方を教えてもらえると思っていたのですが、実際にやったのは事業計画書をつくることでした。

そんなのやったことないし、どうすればいいの? と最初は不安に思いましたが、まずはやってみようと思考を切り替えて、一つひとつ項目を埋めていきました。

やってみると案外書けるもので、起業に向けて何をやっていくかの確認にもつながりました。

計画書を書き上げたころには、自分が起業しているイメージがハッキリ持てるようになりましたね。

自宅の一室を改装した「〇まる」のセッションルーム

――ぼんやりしていた視界がハッキリしてくるわけですね。

はい。

参加した最初のころは本当に起業できると思っていませんでしたが、回数を重ねるうちに頭のなかが整理されていって具体化していきました。

起業イメージがクリアになると、介護が落ち着くのを待つ必要はないなと思うようになって、介護をしながらでもできることはあるんじゃないかと、考え方も変わっていきました。

――それが起業の決断につながったと。

実は自宅に戻るタイミングで部屋を一つ改装していたんですが、よく見ると誰かと会話するのに広さもちょうどいいぞと。
もしかして起業するなら今? と思って、もうここでやろうと思いました(笑)。

――まさにタイミングだったのですね(笑)。

私の場合、もともとお金を稼ごうという動機はなくて、ボランティアでもいいから誰かの悩みを聞いたり相談を受けられたらいいなと思っていたので、実際に起業するとなったときにはうれしい気持ちと驚きの両方がありました。

町の皆さんが楽しく幸せな人生を送るために貢献したい

――ところで「〇まる」の由来は何でしょうか?

事業計画書に会社名を書く欄があったのですが、すぐに決められないので、とりあえず「〇〇〇」と入れておいたんです。
でもあるときにふと「あれ?『〇』でいいんじゃない?」ってピン! ときて。

――ここでもピン! と。

「〇」って覚えやすいし、いろんな意味がありますよね。
ご縁(円)だったり、つながる輪(円)だったり。優しさや柔らかさも感じますし、ありのままの自分でもいいんだよ(〇)というメッセージにもなると思ったんです。

この看板が目印です

――私は「小さくても大きくても〇」という意味もあるのがいいな、と思いました。

EMAの考え方に「良いも悪いもない」というのもあって。その価値観も「〇」に込められるとも思いました。

また、メンタルヘルスというと、まだまだ重かったりネガティブなイメージがあると思いますが、私はもっと気軽に話したいことを話せる場所をつくりたいんです。欧米などはすごく進んでいて、メンタルヘルスやカウンセリングは生活の身近なところにあるんですよね。

――確かに、欧米に比べると日本ではこの分野は遅れているイメージがあります。

人生を歩んでいると、いろんな悩みと対面します。子育て世代には子育て世代の、介護世代には介護世代の悩みがありますし、職場の人間関係だったり進路の悩みもあるでしょう。

生きていれば思いがけないことが突然起きたりもしますし、それで気持ちや感情が乱れることもあります。

でも、どんなときでも思考をポジティブにできれば乗り越えられると思いますし、幸せな人生につながると思います。

――素晴らしい思いですね。ぜひこれから頑張ってください。

ありがとうございます。軌道に乗るには時間がかかると思いますが、上士幌町の皆さんが楽しく幸せな人生を送るために、小さなことでも「〇まる」に話してもらえるような存在になりたいと思っています。
周りで起きる出来事やかかわる人たちへの感謝を忘れずに、これから活動していきたいと思います。

イキイキとした笑顔が印象的でした

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看護師時代に積み重ねてきた経験も含めて、今につながっていたのではないかと思えるほど、田岡さんは一貫して人の心と向き合ってきました。

田岡さんは「どんな出来事も心の成長につながる」と考えています。その信念があるからこそ、多くの人に寄り添い、支え続けてきたのだと思います。

これからはその力と経験を、上士幌町で役立てていくことでしょう。田岡さんの新たなチャレンジを応援します。

メンタルヘルスサポートサロン「〇まる」はインスタグラムでも情報を発信しています。インスタグラムから問い合わせフォームにアクセスすることもできます!ぜひフォローをお願いいたします!

\ メンタルヘルスサポートサロン「〇まる」 /

インスタグラムを見る
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